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THE YOMIURI SHIMBUN * ON SUNDAY 2014年(平成26年)4月13日(日曜日) 讀賣新聞(日曜版 13版)抄録

*心理的な恐怖を堪能したかったら
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(2005/04/22)
ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバル 他

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 巨匠スタンリー・キューブリック監督が、「世界一怖い映画を作ってみたい」との思いで製作したホラー映画である。ただ、ホラーと言っても本作は、徹底して心理的な恐怖を狙っている点が特徴といえよう。
 作家志望のジャック(ジャック・ニコルソン)が、妻子を伴って向かうのは、間もなく雪に閉ざされるホテルだ。冬季限定の管理人としてそこで暮らし始めたジャックは、徐々に精神的な変調を来していき、ついには妻子を殺害しようと追いかけ回す――これが粗筋である。
 男が狂うのは、館内に取り付いた邪悪な幽霊のせいということになっているが、本当の理由はよく分からない。普通に考えれば、過剰なまでの表情と演技の男が、妻と子を追いつめる後半が山場。しかし、真のクライマックスは、ホテルに様々な怪異が出始める前半にあるのでは?
 恐怖を直接、示すのではなく、じわじわと親子3人迫ってくる「恐怖のムード」こそが観客の心にも強く働きかける。
 技術面での発明が、この嫌な雰囲気を生み出すのに貢献している。出前で使われる「岡持ち」のような装置にカメラを設置し、移動撮影をしても揺れない映像を可能にしている。滑らかすぎてかえって不自然、何だか悪夢の中にいるように思える。見ていて、常に不安感に襲われ続ける作品なのだ。 市原尚士

もう1本
◆「バリーリンドン」(ワーナー・ホーム・ビデオ)
 キューブリック監督が「シャイニング」の前に手がけた作品の舞台は、何と18世紀のアイルランド。野心に燃える平民の男が、富と権力をつかむ過程を克明に描いた。衛星写真用の特殊レンズを駆使して、室内外の自然な光を再現した映像は特筆物。泰西名画のような美しさだ。
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(2009/04/24)
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“生と死”

 日々の平凡な生活の中で、死と向き合うといった非日常的なことはなかなかあるまい。
極限の状態で生の尊さを知り、もがき苦しむ人の有り様を描いた作品が、掃いて捨てるほどある昨今。
これほど美しくも儚く、生命の尊厳を描写した作品は、めったに観られないであろう。
原作の良さをそのままに、また、それ以上に人々の情へ訴えてくる、人間味ある作品であった。

 人が最期を覚悟したとき、放たれる生へのあくなきエネルギー量は底知れぬ。
そこにある負のエネルギーも等閑視することなく、こんなにも肯定的で温かく、勇気と慈愛に満ちた最期を凝縮させた本作は見事である。

 死と向き合うことで、踏み出せる一歩がある。

 悲劇的結末に偏執するでもなく、屈託のない人生の幕引きを観て感じ取れる作品に出会えた、我が人生の“みちしるべ”に万謝する。

HITLER

ハーケンクロイツ
ヒットラー 第1部:我が闘争 ヒットラー 第2部:独裁者の台頭

「Names and natures do often agree.(名は体を表す)」と言うが、これほどまでに分相応な名の男がかつていたであろうか?
他の誰よりも血気にかられ、地位と名声、権力に飢えた。勝気で妥協を嫌う野心家は冷徹な判断の下、独裁者の地位を築き上げた。
大衆を惹きつける意志と演説、卓越したプロパガンダ手段(ハーケンクロイツ・制服の統一等)には、畏敬の念を抱くに他ならない。
しかし、そんな彼の時に横暴で傲慢なやり方は、支持者獲得と同時に無論アンチテーゼ(後のアンチファシズム同様)を生んだ。
後者は彼の揶揄を百出する。『怪物』『過激な語り手』『化け物』『冷血な精神異常者』『人間の姿をした悪魔』――と。


1907年 オーストリア ウィーン
偉大な芸術家を夢見た若き日のアドルフ。
繊細な神経の持ち主で、人一倍祖国愛のある彼は挫折を機に歪む。
諸悪の根源をユダヤ人のせいにして――

1914年 ドイツ ミュンヘン
第一次世界大戦勃発――
最前線でも彼は、惜しみなく祖国への忠誠を尽くす。
ドイツ人であることの誇りを胸に。

1920年 ドイツ ミュンヘン軍司令部
ドイツ労働者党の調査、入党――
(作中では少し簡略化?されたように見受けられた)
彼の真骨頂であり、詭弁にも似て非なる物言い(弁舌)で大衆を説き伏せるシーンはやはり圧巻である。
「ドイツ民族の誇りを思い出せ!祖国への誇りこそが我々の武器だ!!」
――後、「国家社会主義ドイツ労働者党」略して「ナチス党」へ。
党の乗っ取りは実に巧妙であった。それら全てを物語る不敵な笑みがまたにくい。

1923年 ビュルガーブロイケラー 「『ミュンヘン一揆』~革命のとき~」
ホール鎮圧。しかし、一見して周到な計画も、ルーデンドルフ将軍の浅はかさが仇となった。
(将軍が到着するまでの間の狼狽具合、焦燥感がこれまたやや簡略化?された印象)
結果、クーデターは未遂に終わり、ヒトラーは逮捕された。

1924年2月 「裁判」
彼は裁判という逆風下ですら、大衆を手玉に取った。天賦の雄弁、扇動的“演説”により判事までも……
「私は有罪です。(中略)この私が有罪だとするのなら、国民の権利を守ろうとした罪で有罪なのだ。」
――判決は有罪(反逆罪)。罰金、5年の禁固刑に処される。(ただし執行9ヵ月後に仮釈放の資格取得を得る)

1924年12月 「『Viereinhalb Jahre gegen Lüge, Dummheit und Feigheit』嘘と臆病、愚かさに対する四年半の戦い」
ランツベルク刑務所を仮出獄。その後、獄中で著作(口述)した「『Mein Kampf』我が闘争」を出版した。
「(前略)国家を導く優秀な指導者が必要だ!この私だけが国民を勝利へと導くのだ!!」
――ヒトラーは再びドイツの政権獲得へと歩みだす。
(ナチス党再結成までのプロセスが瑣末で間延び気味?、首相行きが足早?な印象)
「敵が我々を倒すか、我々が敵を倒すかだ!」

1934年「総統(フューラー)誕生」 1935年~「独裁政治」
再び大衆を熱狂の渦へと巻き込んでいったヒトラー。独裁政治は船出と共にいよいよ加速する。
翌年、ニュルンベルク法を制定(合法的にユダヤ人を隔離し迫害する)、「『水晶の夜事件』クリスタル・ナハト」が起こる。
ポーランドへ侵攻(領土拡大のため)、第二次世界大戦勃発――
ユダヤ人絶滅計画(ホロコースト)実行、ナチスによる組織的なユダヤ人の大量虐殺が行われた。
こうしてヒトラーは人間の姿をした悪魔となった。

1945年(おまけに)「敗戦」
ヒトラーは自殺。平和と繁栄の時代――「千年帝国」は廃墟と化した。


編集後記
今作「HITLER:The Rise of Evil」は、アドルフ・ヒトラーの半生を描いた海外TVドラマである。
民族の純血にこだわりぬいた男。時に強力なスクラムを組めば、強烈な謀反を受けることもしばしば。
時折みせる臆病な様は、彼の人間味ある部分をコントラストに映し出し表現されていたと受けとめる。
また、間欠にインサートされる酒場での演劇の組み合わせが、作品の良きスパイスとなっている。
あえて苦言を呈するならば、第2部の前半部分がプアーなフレーバーで否めない。
あと、できれば正にこれからのラスト(加速する狂気の沙汰)を、プロデュースしてほしかったです。
(ヒトラーの半生、我が闘争がメインテーマなので、分不相応な高望みであることは重々承知ですが……)
何はともあれ、思想はどうあれ、最後にひとこと。ひとつの民族、ひとつの帝国、ひとりの総統(フューラー)――
「ハイル・ヒトラー!!(ヒトラー万歳)」



―引用・参考文献―
わが闘争 (まんがで読破)わが闘争 (まんがで読破)
(2008/10)
ヒトラー

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阿波DANCE

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(2008/12/19)
榮倉奈々勝地涼

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素直になれない、本音と建前の板挟み、根拠も当てもない見栄と偏見、不安定で多感な青春時代。邪(よこしま)な考えや計算の皺寄せからくる些細なことでのぶれや衝突も、青春の群像らしくポップに表現されていて好感がもてる。理由はともあれ、何かひとつの目標に向かって懸命に邁進する姿は、ティーンエージャーだからこそ一際輝いて見えた。
と、同時に、「阿波DANCE」では都市にはない“豊かさ”こそが、地方の醍醐味であることを物語っているようにも思えた。壮大なスケールで渦巻く渦潮、雄大な自然と美しく映える情景美、スクリーンに余すところなく広がる澄んだ空の青や橙。幾重にも広がる田畑と古い軒並み、線路を行く汽車や渡船、人情味あふれる人々…… 皆どこかのんびりとしている。生徒たちの都市や異文化への憧憬等含め、都市の人々にはなかなか理解し難いであろうが……。(実際、茜に扮する榮倉奈々がそうであるように)
兎にも角にも、hip hop好みというより、ハイパーポップな学園青春ドラマ好きの方は、存分にお楽しみ頂ける内容の作品に仕上がっているかと思われます。

最後に、阿波の国代表(個人の感想です)としてひと言だけ。
“阿波踊り”を軸とした映画であるが故、比較対象として犬童一心監督の「眉山」が引き合いに出されるのは致し方ないでしょう。ですが、「阿波DANCE」は「眉山」とはまったくの別物と捉えるべきだと思います。その理由は以下の通りです。
前者は終始一貫して鳴門市(総人口:61,948人)を舞台にしたロケーション(ロケ)にこだわっている。阿波踊りは言わずもがな夏の風物詩であるが、ロケが敢行されたのは冬立つ(11月4日)頃であった。この頃にして、夏物衣料での参加という素人には過酷な条件のエキストラ応募は、募集開始が遅れたこともあってPR不足は否めず低調。一部出演者・スタッフの、市民への横柄な態度がネックとなったのも手伝ってか、徳島の夏の騒きを最大限惹き出すまでには至らなかった。
後者の舞台である徳島市(総人口:265,284人)の阿波踊りは、県内最大規模で最も有名である上、その祭りの後にクライマックスのシーンは撮影された。興奮の余韻冷めやらぬエキストラの人々は勿論、阿波踊りの撮影に使用された桟敷や連、屋台に提灯、全てが夏の本番仕様。文字通り熱狂と興奮が木霊する徳島の夏を、最大限惹き出すことを可能とさせた作品であった。
前述のように、両者は同じ徳島を舞台にした作品ながら、ロケの規模、撮影準備期間等には雲泥の差が見て取れる。よって両者は、阿波踊りを加味した似て非なる作品であり、比較評価はお門違いと捉えるべきだと私は考えます。

もひとつオマケに、徳島県民(皆、阿呆であるのは周知の事実)としてひと言だけ。
阿波踊りに懸ける県民の情熱は本当です。但し、コージに扮する勝地涼の私服スタイル…… あれはいくらなんでも嘘です。悪しからずご了承下さい。(笑)
阿波DANCE
2007/03/30 高速鳴門バス停 スロープカー「すろっぴー」前にて (徳島県)
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Author:徳島犬
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